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北海道を知ろう

北海道の都市・本当の実力は「都市圏」でわかる

「北海道で、都会な街ってどこなの?ランキングは?」

これを知りたいとき、市町村の人口を調べれば、だいたいは把握できると思います

市町村ランキングはこちら↓

http://www.tokaikan-hkd.com/%e5%8c%97%e6%b5%b7%e9%81%93%e3%81%ae%e5%b8%82%e7%94%ba%e6%9d%91%e4%ba%ba%e5%8f%a3%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%ad%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%83%99%e3%82%b9%e3%83%88%ef%bc%93%ef%bc%90%ef%bc%88%ef%bc%92%ef%bc%90/

ところが

市町村単位の情報では、都市の「本当の実力」を見誤ってしまう

かもしれません

市町村の人口は、行政上の区分にすぎない

突然ですが

小樽市・北見市・江別市はそれぞれ、人口が11万人後半の都市です

人口だけ見ればほぼ一緒ですが、都会感も一緒でしょうか?

 

そしてもうひとつ

釧路市・帯広市・苫小牧市もそれぞれ17万人程度人口がいます

都会感は一緒といえるでしょうか?

 

そうとは言えません

なぜなら

市町村単位の人口は、行政上の区分にすぎない

からで、都会感を表す指標としては、不十分だからです

本当に大事なのは、実態に近い「都市圏」で見た人口

例えば小樽市は、札幌都市圏の一部として存在しています

小樽市単体の人口だと11万人後半ですが、隣に196万人の人口を誇る札幌市があるので、社会性・経済性を考えた場合、これを無視はできません

(そして小樽は観光都市でもありますから都会感はさらにプラスになります)

江別市も同じですね

北見市は周辺に、札幌のような大きい街がありません

(しかし北見はオホーツクの拠点街という性質がありますから、都会感に対してはプラスに働くでしょう)

つまり

市町村単位の人口よりも、実態に近い指標である「都市圏の人口」

を用いたほうが、より正確な都市規模がわかるのです

都市圏って何?

なんとなーく字面からも、「都市のまわり」ってイメージですが、その通りです

じゃあ「都市のまわり(=郊外)」はどうやって決めるの?ってなったとき

「ある場所」に、通勤通学してる人がどれくらいいるか

という分部に着目して分類されます

通勤・通学者は、いつも決まった日・時間で行動することが多いので、ある場所における人の多さを正確に調べるには、もってこいの指標ですね

人の多さが都会につながりますから!

 

ところで、この「通勤・通学者が何%いるの?」という指標によって、様々な分類方法が存在します

そのうち当ページでは都市雇用圏という分類を採用しております

(総務省統計局が国勢調査で定義している統計上の地域区分として「1.5%都市圏」ってのもあるんですが、これだと札幌しか当てはまらないので割愛します)

ちなみに

「ごちゃごちゃ細かい説明いらんから結果だけ教えんかい!」って方は、ガッツリ読み飛ばして下部へスクロールして頂ければと思います!

都市雇用圏

で、都市雇用圏って何?

って話なんですが、「都市圏よりも名前長くなっとるやないかい!」ってツッコミは置いといて、こんなふうに定義されています

都市雇用圏は

(1) 中心となる都市を、DID人口によって新たに設定
(2)「まわりの都市」を、中心都市への通勤率が10%以上のまちとする
(3) おなじ都市圏内に、複数の中心都市があってもOK

(出典:「日本の都市圏設定基準」金本良嗣・徳岡一幸:出典リンク⇒簡易版詳細版

ひとつ前の章で

「ある場所」に、通勤通学してる人がどれくらいいるか

という基準で分類されるよ って話をしましたが、この「ある場所」ってのが「中心都市」になります

中心都市はDID人口という指標で決まりますが、なんのこっちゃってかんじなので次に説明します

(なお簡単のため、以後「都市雇用圏」=「都市圏」=「圏」として呼びます)

(1)DID→人口集中地区

まずDIDってなんやねん

って話ですが、略さず言うと

「Densely Inhabited District」

日本語で

「人口集中地区」

です

 

要するに

「都市圏ってくくり決めるなら、どこが中心か決めないと、まわり(=郊外)もへったくれもないよね?きちんと数値設けて、中心都市の範囲をきめましょ!」

という一つの指標です

総務省統計局によれば

人口集中地区の設定に当たっては、国勢調査基本単位区及び基本単位区内に複数の調査区がある場合は調査区(以下「基本単位区等」という。)を基礎単位として、1)原則として人口密度が1平方キロメートル当たり4,000人以上の基本単位区等が市区町村の境域内で互いに隣接して、2)それらの隣接した地域の人口が国勢調査時に5,000人以上を有するこの地域を「人口集中地区」とした。(引用元

らしいです

「ながっ!!!」

なお、目で見て一瞬でわかるサイトがあるのでリンク張っておきます(赤いところが人口集中地区です)⇒こちら

(出典:地理院地図「人口集中地区(H27年)」)

長々と書いてありますが、注意すべきことは、

DID人口 ≠ 市の人口

だということです

「札幌圏の中心都市なんて札幌市に決まってるべや!」

という話ではなくて、あくまでも新しく定義した人口集中地区(DID)に、通勤者がどれだけいるの?って話です

だから、札幌市内にあっても基準を満たさない地域はDIDから外れるし、逆に、隣り合う市町村でも、基準を満たせば一つのDIDとして定義できるわけです

この後出てきますが、「DID人口5万人以上の都市圏を発表!」なんて言われたときに、「おらが街は人口5万人以上いるでや!なんでランキングに入っとらんねん!」ってならないで下さい

参考程度でした

(2)通勤率っていうけど、通学者は含めないの?

含めません

なぜなら学校の立地は、経済的な要因で決まらないからです

例えばオフィスって、駅前にガッツリ密集して都会的な景観を造ります

そのことで大量の通勤者が様々な地方から押し寄せ、その部分だけ人口が爆上がりします

まさに中心都市に郊外から人が押し寄せる構図なので、都市圏の指標とすべきです

一方、学校が一ヶ所に集中して乱立している姿など見たことありません笑

地域の実情に合わせて様々な場所に建設されるので、都市圏を測る指標としては十分と言えません

(都市雇用圏以外の指標では、通学者を含めるものもあります)

都市雇用圏は人口を基準にして「大・小」に分けれる

都市雇用圏ってくくりがあることは分かりました

この都市雇用圏ですが、実は2つに大別されまして

中心都市のDID人口が

5万人以上の都市圏⇒大都市雇用圏

1万人から5万人⇒小都市雇用圏

と呼ぶそうです

DID人口が5万人以上で、「大」都市雇用圏だそうです!

北海道のみなさん喜んでください

いろんな街が「大」都市雇用圏認定されちゃいますキタ――(゚∀゚)――!!

北海道に都市圏なんてあるの?

あるんです(即答)

中心都市のDID人口が「5万人以上の都市圏(=大都市雇用圏)」だけに限定して発表すると

・札幌都市圏※1

・函館都市圏

・旭川都市圏

・室蘭都市圏

・釧路都市圏

・帯広都市圏

・北見都市圏

・苫小牧都市圏

・千歳都市圏

9都市あります※2

(当ページの数値データ、および都市圏の選定には、すべてこちらを参照しています。使用しているのは2015年のデータです。)

※1 札幌・小樽都市圏をまとめて札幌都市圏とした

※2 分類によってさらに多くの都市圏が定義できるが、今回は「中心都市のDID人口が5万人以上の都市圏」のみを用いた

北海道の「都市・都市圏」人口データ

都市名(都市圏名) 都市人口ランキン 都市圏人口ランキン ①市町村単位の人口 ②都市圏人口 ②/①
札幌市(札幌圏) 1 1 1,952,356 2362914 1.21
旭川市(旭川圏) 2 2 339,605 388701 1.14
函館市(函館圏) 3 3 265,979 340489 1.28
釧路市(釧路圏) 4 5 174,742 205177 1.17
苫小牧市(苫小牧圏) 5 6 172,737 190477 1.1
帯広市(帯広圏) 6 4 169,327 263344 1.56
北見市(北見圏) 7 9 121,226 126326 1.04
千歳市(千歳圏) 8 8 95,648 173498 1.81
室蘭市(室蘭圏) 9 7 88,564 189696 2.14

(都市人口について、出典:総務省統計局「平成27年国勢調査」)

①都市人口は、よくある市町村単位の人口ランキング。都市の人口がそのまま反映されている

②都市圏人口は、先に述べた「DID人口に基づく中心都市&そこへの通勤率10%以上の街」を含めた人口

で、めちゃくちゃ大事なのが②/①の部分で

「都市と都市圏の人口比」

つまり

「都市圏の人口になおすと、どれだけ人口(街の規模)がでかくなるか」

を表した指標です

例えば市町村単位の人口で6位の帯広市は、都市と都市圏の人口比が1.56倍となっており、都市圏単位の人口になおすと、順位が4位にあがります

これは、帯広市単体の人口でみるよりも、まわりの都市を入れた「帯広都市圏の人口」で考えたほうが、1.56倍人口規模が大きくなり、より実態に近い人口になることを表しています

したがって

「帯広と釧路ってどっちが都会?」

ってきかれたら、帯広の方が都会という可能性が高くなります

あとは実際に行って、自分の肌で感じれば確かめられるでしょう

街の規模・賑わい・都市景観等を知りたいとき、都市圏で考えたほうが良いという事例です

 

千歳市室蘭市も、市町村単位の人口に比べて、街の規模が大きい可能性大です

逆に言えば旭川や北見は、ほぼ人口どおりのイメージを持つ街ということになります

北海道の、本当の都市規模ベスト9

と、いうわけで

都市圏人口ランキングで再度並べると

都市名(都市圏名) 都市圏人口ランキング
札幌市(札幌圏) 1
旭川市(旭川圏) 2
函館市(函館圏) 3
帯広市(帯広圏) 4
釧路市(釧路圏) 5
苫小牧市(苫小牧圏) 6
室蘭市(室蘭圏) 7
千歳市(千歳圏) 8
北見市(北見圏) 9


となりました

 

他に指標はないの?

おらがまちが一番だ!と考える人はいっぱいいると思いますが

港湾、空港、建築物、地理など、都市条件によって都会的要素は一概に比較できないので、都市雇用圏人口(その中でもDID人口を用いた大都市雇用圏)という指標を用いて格付けしました

また「都市圏」についても、もっと細かい分類があります

これがすべてではありませんが、より実態に近くなったかなと感じています

 

以上!