北海道の今金町は、檜山地方の内陸に広がる農業の町です。後志利別川の清流に沿った田畑からは、米や野菜、そして全国にファンを持つブランドじゃがいも「今金男しゃく」が育ちます。海沿いの観光地のような派手さはありませんが、旧石器時代の暮らしを今に伝える史跡や、ダム湖をめぐる静かな景観、温泉でゆっくり過ごせる宿があり、北海道の素朴な土地の魅力がそのまま残っている町だと感じています。

運営者の「とかいかん」は北海道に暮らす立場から、公式機関や観光情報の発表をもとに、今金町への行き方と楽しみ方を一本の案内に整理しました。函館や長万部を経由して今金へ向かう旅程を想定し、移動手段の選び方、町の特産やグルメ、そして史跡や温泉といった見どころまでを順番にまとめています。ここで紹介する所要時間や運賃の目安は変わることがあるため、出発前には公式の最新情報をあわせて確認してください。

この案内では、まず今金町への移動とアクセスを整理し、続いて特産品やグルメ、史跡や自然の楽しみ方へと話を進めます。読み終えるころには、自分の旅程に今金をどう組み込むかの見取り図が描けるはずです。それでは、北海道在住の目線で今金町の素顔を見ていきましょう。

  • 今金町は檜山地方の内陸にある農業の町で、ブランド男爵いも「今金男しゃく」で知られます。
  • 函館からは函館バスの快速瀬棚号、長万部からは乗り換えのバスで向かえます。
  • 車なら道央自動車道の国縫インターチェンジが内陸への入り口になります。
  • 旧石器時代の史跡ピリカ遺跡や美利河ダム、温泉宿クアプラザピリカが見どころです。
  • 運行本数や営業時間は季節で変わるため、公式情報の事前確認が安心です。

今金町への行き方とアクセスを整理する

今金町の旅をスムーズにする第一歩は、どの都市を経由して向かうかを決めることです。今金町は海に面していない内陸の町で、鉄道の駅もありません。そのため、最寄りのJR駅や高速道路のインターチェンジから、バスや車で内陸へ入っていくのが基本の動線になります。ここでは函館方面・長万部方面・車のそれぞれの行き方を整理します。玄関口となる都市を決めると、旅程全体の組み立てが一気に具体的になります。

函館や長万部から今金町への行き方を整理した図

函館から函館バスの快速瀬棚号で向かう

道南を旅の起点にする場合は、函館から函館バスで今金へ向かう行き方が分かりやすい選択肢です。函館からは「快速瀬棚号」と呼ばれる路線バスが今金を経由してせたな方面へ走っており、乗り換えなしで今金市街へアクセスできます。鉄道の駅がない今金にとって、このバス路線は町と道南の中心都市を結ぶ大切な足になっています。運賃や発車時刻、運行日は函館バスの公式案内で確認してから出かけてください。

函館空港や函館駅を起点にして、午前のうちに今金へ向かう組み立てにすると、到着後にゆっくりと町を回る時間が取りやすくなります。バスは本数が限られるため、戻りの便の時刻を先に押さえておくと、現地での滞在時間を無理なく設計できます。荷物が多いときは、宿泊先まで一度に移動してから身軽に歩き始めると、長距離のバス移動でも疲れをためずに済みます。

道南をひとつの旅としてまとめて回りたい場合は、函館の街歩きや大沼の景観とあわせて今金を組み込む計画も立てやすくなります。函館から内陸へと入っていくにつれて、海沿いの港町の風景から、田畑が広がる農村の景色へと移り変わっていくのも道南の旅ならではの楽しみです。長距離の移動になるため、途中の休憩や食事の場所をあらかじめ調べておくと、当日の行程に余裕が生まれます。バスでの移動は天候や道路の状況によって遅れが出ることもあるため、当日の予定はあまり詰め込みすぎず、ゆとりを持たせて組むと安心して回れます。

長万部からバスを乗り継いで向かう

札幌方面から鉄道で南下してくる場合は、JR長万部駅を経由するルートが現実的です。長万部からは瀬棚・上三本杉方面へ向かう路線バス(721系統)に乗り換えて今金を目指します。札幌から長万部までは特急を利用し、長万部でバスに乗り継ぐという二段構えの移動になります。鉄道とバスの接続時間には差が出ることがあるため、乗り継ぎの時刻はあらかじめ調べておくと安心です。

長万部は道央と道南、そして日本海側のせたな方面とを結ぶ交通の結節点にあたります。今金は内陸に位置するため、海沿いの長万部や国縫から内側へ入っていく位置関係を頭に入れておくと、旅程が組み立てやすくなります。バスは後志利別川に沿って内陸へと進み、今金市街を抜けて美利河やせたな方面へと続いていきます。

長万部や国縫から今金市街を経て美利河方面へ向かう位置関係の図

車なら道央自動車道の国縫インターチェンジから

自分たちのペースで動きたい旅や、史跡や温泉など離れた場所をまとめて巡りたい場合は、車での移動が便利です。道央自動車道の国縫インターチェンジが、今金を含む内陸エリアへの入り口になります。高速道路を国縫で下りてから、内陸の今金市街へと一般道で向かう流れが基本です。鉄道やバスでは時間のかかる美利河ダムやピリカ遺跡へも、車なら一日で無理なく回れます。

冬季は路面の凍結や積雪に十分な注意が必要です。内陸の道は積雪が多くなる時期があるため、慣れていない道での運転は無理をせず、時間に余裕を持った計画にしてください。今金を起点にすれば、せたな町方面や長万部方面へも続けて足をのばせるため、道南の広いエリアを周遊するドライブの拠点としても使いやすい立地です。給油や休憩のできる場所は限られる区間もあるので、燃料は早めに補給しておくと安心です。

今金町の基本データとアクセスの目安

ここで、今金町の基本的なデータと主な行き方の目安を表にまとめておきます。数値や運行はいずれも目安であり、最新の正確な情報は公式の発表を確認してください。

項目 内容(目安)
所在地 北海道 檜山振興局管内 瀬棚郡今金町
人口 約4,281人(2026年4月時点)
面積 約568.25平方キロメートル
役場 瀬棚郡今金町字今金
主な産業 畑作・稲作・酪農・林業(今金男しゃくが特産)
函館から(バス) 快速瀬棚号(710系統)で今金へ
長万部から(バス) 721系統で乗り換えて今金へ
道央自動車道 国縫ICから内陸方面へ
今金町へは鉄道の駅がないため、函館からの快速瀬棚号、長万部からの乗り継ぎバス、車での国縫インターチェンジ経由という三つの行き方を押さえておくと計画が立てやすくなります。内陸の町という位置関係を意識すると、玄関口となる都市が選びやすくなります。道南エリアのほかの記事は北海道・道南エリアの記事もあわせてご覧ください。

今金町の特産・グルメと見どころの楽しみ方

移動の段取りが見えてきたら、いよいよ今金で何を楽しむかです。今金町は、全国に名を知られたブランドじゃがいも、旧石器時代の暮らしを伝える史跡、ダム湖や清流といった自然、そして温泉という四つの軸で語ることができます。派手な観光地ではないからこそ、北海道の土地の恵みと歴史をじっくり味わえるのが今金の持ち味です。ここでは特産品とグルメ、史跡や自然の楽しみ方を順に紹介します。

今金町の特産と見どころを四つの軸で整理した図

ブランド男爵いも「今金男しゃく」

今金町を語るうえで欠かせないのが、ブランド男爵いも「今金男しゃく」です。今金男しゃくは、きめの細かさとほくほくとした食感で知られる男爵いものブランドで、北海道のじゃがいもの中でも高く評価されています。後志利別川の流域に広がる肥沃な畑と、昼夜の寒暖差のある気候が、良質な男爵いもを育てる土台になっています。畑作・稲作・酪農・林業を基幹とする今金にとって、このじゃがいもは町を代表する顔そのものです。

今金男しゃくは収穫期となる秋がもっとも旬を感じられる時期で、シンプルにふかして味わうだけでも、いもそのもののうまみが伝わってきます。地元の直売の機会や道の駅などで手に入ることがあるため、旅の途中で見かけたらぜひ味わってみてください。農業の町ならではの食材は、その土地で食べてこそ価値が伝わるものだと考えています。北海道の品物に関心がある場合は、北海道の商品・お取り寄せの記事も参考になります。

男爵いものほかにも、今金では米や野菜、酪農による乳製品など、農と畜の恵みが暮らしを支えています。広い農地を持つ町だけに、季節ごとに実りの表情が移り変わっていくのも見どころのひとつです。旅の食事では、地元の食材を使った料理を出す店や直売の場をのぞいてみると、その土地で育ったものの味わいに出会えます。北海道そのものをもっと知りたくなったら、北海道を知ろうの記事一覧ものぞいてみてください。

今金男しゃくは、毎年秋に大手菓子メーカーのポテトチップスの素材として取り上げられるなど、産地としての名前が全国に届く機会もあります。それだけ品質への評価が定まっているということで、生産者が長く積み重ねてきた土づくりと栽培の工夫が背景にあります。畑に立てば、川がもたらした肥沃な土と、まわりを囲む山並みがつくる気候の条件が、なぜこの土地で良質ないもが育つのかを実感させてくれます。買って帰るなら、保存方法や食べ頃を地元の人に尋ねてみると、いもの持ち味を引き出す味わい方を教えてもらえることがあります。

旧石器時代を伝える史跡ピリカ遺跡

今金町を代表する歴史の見どころが、史跡ピリカ遺跡です。ピリカ遺跡はおよそ二万年前、氷河期の旧石器時代の人々の暮らしを今に伝える遺跡で、ピリカの丘から大量の石器が見つかったことで知られています。出土した石器の一部は国の重要文化財に指定されており、その精巧さは、当時の人々の確かな技術を物語っています。「ピリカ」はアイヌ語で「美しい・良い」を意味する言葉で、川や土地の美しさを表していると伝えられています。

遺跡に隣接するピリカ旧石器文化館では、出土した石器の展示や、石器づくりなどを体験できる学習の場が用意されています。大型の映像で当時の暮らしを学べる展示もあり、子ども連れでも楽しみながら歴史にふれられます。開館時間や休館日、入館の条件は時期によって変わることがあるため、訪れる前に最新の案内を確認してください。遠い昔の人々の暮らしに思いをはせられる場所は、今金ならではの静かな旅の目的地です。

美利河ダムと後志利別川の自然

自然のなかでゆったり過ごしたいなら、美利河ダムとそのダム湖が見どころになります。美利河ダムは後志利別川の上流に位置する多目的ダムで、ダム湖は「ピリカ湖」と呼ばれます。湖のまわりを車でめぐると、さまざまな角度からダムと湖の姿を眺めることができ、季節ごとに移ろう山並みの景色を楽しめます。後志利別川は清らかな流れで知られ、流域の自然が今金の暮らしと農業を支えてきました。

美利河の一帯は、ピリカ遺跡や後述する温泉宿とも近い距離にまとまっています。車であれば、史跡を見学し、ダム湖の景観を眺め、温泉で体を休めるという一連の流れを一日のうちに組み立てやすいのが今金の便利なところです。自然のなかをゆっくり歩いたり、川辺の風を感じたりする時間は、にぎやかな観光地とはひと味違う、静かな旅の楽しみを与えてくれます。

温泉宿クアプラザピリカでひと休み

今金での滞在の締めくくりにおすすめしたいのが、温泉です。クアプラザピリカは、ピリカ温泉を楽しめる宿泊・入浴施設で、大浴場でゆっくりと旅の疲れをいやせます。史跡や美利河ダムをめぐったあとに立ち寄れば、一日の行程をやわらかく締めくくれます。日帰りでの入浴と宿泊のどちらにも対応している時期があり、旅程に合わせて使い分けられるのも便利な点です。

営業時間や宿泊の受け入れ状況は季節や施設の都合で変わるため、訪れる前に最新情報を確認してください。今金は日帰りでも回れる町ですが、史跡や自然、温泉までしっかり味わいたい場合は、現地での宿泊を組み込むと一日をより深く楽しめます。静かな夜と朝のひとときは、農村の町ならではの落ち着いた時間を味わわせてくれます。

今金町の楽しみ方は、ブランド男爵いも今金男しゃく、旧石器時代の史跡ピリカ遺跡、美利河ダムと後志利別川の自然、そして温泉宿クアプラザピリカという四つの柱で考えると整理しやすいです。史跡・ダム・温泉は美利河エリアに近く、車であれば一日のうちに無理なくつなげられます。

今金町を旅程に組み込むためのまとめ

ここまで、今金町への行き方と、特産品やグルメ、史跡や自然、温泉の楽しみ方を順に見てきました。鉄道の駅はないものの、函館や長万部からのバス、そして車での国縫インターチェンジ経由で訪ねられる今金は、道南の周遊にも組み込みやすい目的地です。派手な観光地ではないぶん、北海道の土地が育てた恵みと、遠い昔から続く歴史の重みを静かに味わえる町だと感じています。

最後に要点を振り返ると、移動は玄関口となる都市を先に決めてバスや車を選ぶこと、味覚は今金男しゃくをはじめとする農の恵みを楽しむこと、そして史跡ピリカ遺跡・美利河ダム・温泉という見どころを美利河エリアでまとめて巡ること、この三点を押さえると計画が立てやすくなります。運行や営業の情報は変わることがあるため、出発前に公式の発表を確認してから出かけてください。

今金町は、北海道の農と歴史をじっくり味わいたい旅にふさわしい町です。最新の見どころやアクセスは、今金町公式サイト(今金町公式ホームページ)、北海道公式観光サイト(GOOD DAY 北海道)、函館バス(函館バス公式サイト)で確認すると確実です。今金での一日が、思い出に残る北海道旅の一場面になればうれしく思います。