北海道で栄えてる市はどこか調査!
北海道と聞くと、雄大な自然とのどかな田園風景を思い浮かべる方が多いはずです。その印象は半分は正しいのですが、もう半分には見落とされがちな顔があります。
実は北海道には、人口約196万人を抱える札幌をはじめ、全国でも有数の規模で栄えた都市がいくつも並んでいます。どの市がどれだけ栄えているのか、その差はどこから生まれたのか。数字で並べ直すと、思い描いていた北海道像との落差がくっきり見えてきます。
この記事では、北海道で栄えてる市はどこかを人口や都会度の視点で整理し、その背景にある歴史や産業、そして暮らしの実感まで順に掘り下げていきます。
- 北海道で栄えてる市の人口による上位10位
- 都会度を人口以外の指標で見る方法
- 栄えが札幌に集中した歴史的な背景
- 各都市が栄えている産業や暮らしの理由
それでは、北海道の都市の実力を一つずつ確かめていきます。
北海道で栄えてる市はどこか主要都市で比較
まずは客観的な数字から入ります。ここでは人口を出発点に、北海道で栄えてる市の顔ぶれを確認し、そのうえで人口だけでは測れない都会度の見方を加えていきます。
人口で見る北海道の栄えてる市トップ10
北海道の総人口は、令和6年の住民基本台帳で約509万人とされています。その中で人口の多い市を並べると、栄えている街のおおまかな輪郭が見えてきます。以下は同じ調査時点での上位の数値です。
| 順位 | 市名 | 人口(人) | 地域 |
|---|---|---|---|
| 1 | 札幌市 | 1,956,928 | 道央 |
| 2 | 旭川市 | 320,436 | 道北 |
| 3 | 函館市 | 240,218 | 道南 |
| 4 | 苫小牧市 | 166,846 | 道央 |
| 5 | 帯広市 | 162,460 | 道東 |
| 6 | 釧路市 | 157,519 | 道東 |
| 7 | 江別市 | 118,686 | 道央 |
| 8 | 北見市 | 111,740 | 道東 |
| 9 | 小樽市 | 106,507 | 道央 |
| 10 | 千歳市 | 97,999 | 道央 |
この表で目を引くのは、札幌の突出ぶりです。2位の旭川がおよそ32万人であるのに対し、札幌は約196万人と、6倍を超える差がついています。道人口のおよそ38パーセントが札幌に集まっている計算で、栄えの中心が一つの都市に強く寄っている様子が読み取れます。より詳しい順位の背景は北海道の人口ランキング、なぜ札幌に集中するか考察!でも整理しています。
一方で、旭川から千歳までは10万人前後の帯にひしめいており、地域ごとに拠点となる街が分散しているのも北海道の特徴です。道央だけでなく、道北の旭川、道南の函館、道東の帯広や釧路と、広い大地に主要都市が点在しています。
この分散には、北海道の広さが深く関わっています。北海道の面積はおよそ8万3千平方キロメートルで、全国の国土の約2割を占め、東北6県を合わせた面積よりも広いとされています。これだけの大地に一つの中心都市だけでは行政も物流も回らないため、各地域に核となる街が育ってきました。振興局ごとに拠点都市が置かれている構図は、その名残でもあります。
また、上位10市の顔ぶれを地域別に見ると、道央に札幌、苫小牧、江別、小樽、千歳と多くが集まる一方で、道北は旭川、道南は函館、道東は帯広、釧路、北見が支えています。栄えが一極に寄りつつも、四方の地域それぞれに拠点があるという二層の構造が、北海道の都市分布の面白いところです。
都会度は人口だけでは測れない
栄えているかどうかは、人口の多さだけで決まるわけではありません。同じ人口でも、市街地がぎゅっと詰まっている街と、広い範囲に住宅が散らばっている街とでは、街を歩いたときの「にぎわいの体感」がまるで違ってきます。
その密度を示す代表的な指標が人口集中地区、いわゆるDIDです。一定の人口密度でまとまって人が住んでいる区域を指し、この比率が高いほど都市的な景観が広がります。札幌は市域の多くが人口集中地区に含まれ、地下街や高層ビルが連なる中心部を持っています。札幌の中心部がどれほど都市的かは札幌に地下鉄がある理由とは?北海道の都会度を考察!とあわせて読むと分かりやすいはずです。
さらに、繁華街や大型商業施設の厚み、鉄道や空港といった交通の結節点の集まり具合も、栄えを測るうえで欠かせない要素です。買い物や乗り換えで自然と人が集まる場所ほど、昼間のにぎわいが増していく傾向があります。人口とこれらの指標を重ねて見ると、単なる規模の大小を超えた都市の性格が浮かび上がります。
身近な例で言えば、旭川の買物公園は1972年に恒久的な歩行者専用道路として整備され、車を締め出した街の目抜き通りとして知られてきました。人口だけを見れば札幌の6分の1ほどですが、中心部に人の流れを集める工夫という点では独自の存在感があります。栄えの体感が人口の順位と必ずしも一致しないことを示す好例です。
昼と夜で人口が入れ替わる度合いも見逃せません。周辺の市町村から通勤や通学で人が流れ込む都市は、住んでいる人の数以上に昼のにぎわいが大きくなります。札幌のように広い都市圏の中心となる街は、この昼間の集客力が高く、それが繁華街の規模や商業の厚みとして表れています。数字を一つに絞らず、複数の物差しで眺めることが、栄えの実像に近づく近道です。
政令指定都市の札幌が別格な理由
北海道で栄えてる市を語るとき、札幌はやはり特別な位置にあります。人口約196万人は全国の市の中でも横浜、大阪、名古屋に次ぐ規模で、三大都市圏を除けば国内で最も多い市とされています。北海道という一つの道の中に、これほどの大都市がある事実は、道外の方にとって驚きになりやすい点です。
札幌は道内で唯一の政令指定都市で、市の中に10の行政区が置かれています。大通やすすきの、札幌駅周辺には商業施設が密集し、地下歩行空間で結ばれた回遊性の高い中心部が形づくられています。地下鉄が3路線走る都市は、北海道では札幌だけです。
札幌の力は、周辺の市町村を含めた都市圏の広がりにも支えられています。江別や北広島、石狩、小樽といった近隣の街から札幌へ通勤や買い物に人が流れ込み、圏域としてのまとまりを持っています。冬に雪が積もっても地下歩行空間を通じて主要な施設をつなげる街のつくりは、雪国の大都市ならではの工夫として発達してきました。人口が最近わずかに減少へ転じたとの調査もありますが、それでも道内の栄えの中心であることは揺らいでいません。
こうした集積は、行政と経済の中枢機能が札幌に置かれてきた結果でもあります。道庁や主要企業の拠点が集まり、進学や就職を機に道内各地から人が流入し続けてきました。その一極集中の構図は今も続いており、札幌圏の一極集中が止まらない理由で詳しく取り上げています。
北海道の栄えてる市が生まれた種明かし
数字で見た栄えの差は、たまたま生まれたものではありません。ここでは、なぜ札幌に人が集まり、他の都市がそれぞれの形で栄えてきたのか、その背景を歴史と産業の両面から読み解きます。
栄えが札幌に一極集中した歴史
札幌の発展の出発点は、明治初期にさかのぼります。北海道の開拓を進めた開拓使が、行政の本府を札幌に置く決定をしたことが大きな転機になりました。碁盤の目状に区画された計画都市として整備が進み、白紙に近い土地の上に近代的な街並みが描かれていきました。
その後、道内各地に敷かれた鉄道網が札幌を結節点として結ばれ、人と物の流れが一点に集まる構造ができあがりました。石炭の輸送や農産物の集散を担った鉄道は、札幌を経済の要に押し上げていきます。
行政の中心であり交通の要でもある札幌には、企業の支店や官公庁が次々と置かれ、働く場が増えていきました。仕事があるところに人が集まり、人が集まるところにさらに仕事が生まれる。この循環が長い年月をかけて回り続けた結果、道人口のおよそ4割が札幌に集まる今の姿になったとされています。
もう一つ見落とせないのが、かつて道内の経済を支えた石炭産業と港町の存在です。空知の炭鉱地帯や、貿易で栄えた小樽の港は、明治から昭和にかけて北海道の富を生み出しました。その富や人が鉄道を通じて札幌に集まり、消費や商業の中心が形づくられていきます。産炭地の衰退とともに、そこにいた人々が働く場を求めて札幌へ移った流れも、戦後の集中を加速させたとされています。
時間の流れを整理すると、開拓使による本府の設置という出発点があり、そこへ鉄道と産業が結びつき、さらに周辺地域の産業構造が変わるたびに人が中心へと吸い寄せられてきました。栄えの一極集中は一夜にして生まれたのではなく、150年ほどの積み重ねが生んだ結果です。だからこそ、札幌の突出は簡単には崩れず、今も道内の栄えの重心として機能し続けています。歴史を知ると、地図の上の人口の偏りが、単なる数字ではなく物語として見えてくるはずです。
各都市が栄えている産業的な背景
札幌以外の都市も、それぞれの土地の事情に根ざした形で栄えてきました。栄えの源をたどると、その街がなぜその産業で食べてこられたのかという種明かしが見えてきます。
道北の旭川は、上川盆地の農業と林業を背景に発展し、日本で早くから恒久的な歩行者天国として整備された買物公園が街の顔になりました。道南の函館は、幕末に国際貿易港として開かれた歴史を持ち、早くから物流と商業が集まった商都です。
道央の苫小牧は、砂浜を掘り込んでつくられた港を核に、製紙や自動車関連の工業が集まりました。道東の帯広は十勝平野の広大な農地を背後に持ち、食料の生産と加工の基地として栄えています。そして新千歳空港を抱える千歳は、空の玄関口と工業団地を武器に、北海道では数少ない人口が増える街として伸び続けています。栄えの形は一つではなく、港や空港、農地や鉄道といった土台の違いが、そのまま都市の個性になっています。
道東に目を移すと、釧路は漁業と製紙で開けた港町で、かつては道東最大の都市として栄えました。北見は玉ねぎやハッカの産地として名を知られ、農産物の集散地として発展しています。こうした街は、水産や農業といった一次産業を土台に、その加工や流通まで担うことで都市の規模を保ってきました。
札幌の周辺に目を向ければ、江別は札幌に隣接する住宅都市として人口を伸ばし、大学や工業も抱える街に育ちました。小樽は港湾都市として栄えた歴史を観光資源へと転じ、運河や倉庫群を生かした街づくりで多くの人を集めています。栄えの源が現役の産業なのか、過去の遺産を生かした観光なのかという違いも、街の表情を分ける要素になっています。
大自然のイメージとの落差と暮らし
ここで冒頭の話に戻ります。北海道は大自然の宝庫という印象は確かに正しいのですが、その同じ大地に、地下街を歩ける大都市や工業港を備えた街が同居しているという二重写しこそ、北海道の面白さです。市街地から車を少し走らせれば原生的な自然が広がり、逆に自然の只中に都市機能が食い込んでいる場所も少なくありません。
暮らしの目線で見ると、栄えている街ほど買い物や通院、進学の選択肢が多く、公共交通も充実している傾向があります。一方で、家賃や土地の値段は中心部ほど高くなりやすく、雪の多い地域では除雪の負担も無視できません。栄えの度合いは、便利さと引き換えに生活のコストや混雑を伴う面もあります。
その近さは数字にも表れます。たとえば札幌の中心部から車で30分ほど走れば、山あいの渓谷や豊平川の上流にたどり着き、季節によっては野生の生き物に出会う場面もあります。地下街を歩ける都会と、原生的な自然とが、これほど短い距離で切り替わる大都市は全国的にも珍しい部類です。栄えた街に住みながら自然のそばで暮らせるという点は、北海道の都市ならではの価値だといえるでしょう。
どの街が住みやすいかは、求める暮らしによって変わります。都市の利便を最優先するなら札幌が有力ですが、ほどよい規模と自然の近さを両立させたいなら、旭川や帯広、函館といった地方拠点都市にも十分な魅力があります。栄えてる市を選ぶ視点は、数字の大小だけでなく、自分の生活との相性で見ることが大切です。
北海道の栄えてる市に関するよくある質問
ここからは、北海道で栄えてる市について検索されやすい疑問を、簡潔にまとめて回答します。
札幌の次に栄えてる市はどこですか
人口で見ると、札幌の次は約32万人の旭川市、続いて約24万人の函館市です。旭川は道北の、函館は道南の中心都市で、それぞれの地域で買い物や交通の拠点になっています。その後ろには16万人台の苫小牧市と帯広市が僅差で並び、道央と道東を代表する都市として続きます。ただし、栄えの体感は中心部のにぎわいや商業の厚みでも変わるため、順位はあくまで目安として捉えるとよいでしょう。地域の拠点性という意味では、この上位5市がそれぞれの方面を担っています。
北海道で人口が増えている市はありますか
全国的な人口減少の流れの中で、北海道の多くの市も人口を減らしていますが、その中で千歳市は数少ない増加傾向の街として知られています。新千歳空港や周辺の工業団地が雇用を生み、子育て世代の流入が続いていることが背景にあるとされています。札幌近郊の北広島市なども、大型施設の開業を機に注目を集めています。
栄えた街並みを観光で楽しめる市はどこですか
都市的なにぎわいを気軽に味わうなら、地下街や大通公園、すすきのを歩ける札幌が代表格です。歴史ある港町の風情なら函館の元町や朝市、道北らしい街歩きなら旭川の買物公園が候補になります。港湾都市の面影を残す小樽の運河沿いも、栄えた時代の建物を生かした人気の散策地です。栄えの性格が街ごとに違うため、目的に合わせて選ぶと満足度が高まる傾向があります。にぎわいと自然の両方を一度の旅で味わえる点は、北海道の都市をめぐる大きな楽しみだといえるでしょう。
北海道で栄えてる市のまとめ
最後に、この記事の要点を振り返ります。栄えてる市の見極めには、人口という分かりやすい物差しと、都会度という体感の物差しの両方が役立ちます。
北海道で栄えてる市を選ぶ視点
人口で見れば、北海道で栄えてる市の中心は約196万人の札幌で、道人口のおよそ4割を占める別格の存在です。その後ろに旭川、函館、苫小牧、帯広といった地域の拠点都市が続き、広い大地に栄えが分散しているのが北海道らしさです。
そして忘れてはいけないのが、栄えの背後には必ず理由があるという点です。開拓使が本府を置き鉄道が結ばれた札幌、開港で開けた函館、港を掘り込んだ苫小牧というように、それぞれの都市の栄えは歴史と地理の積み重ねの上に立っています。大自然のイメージと大都市が同居するという落差こそ、北海道の街を見る面白さです。次に北海道を訪れるときは、数字の裏にある種明かしにも目を向けてみてください。
栄えてる市を選ぶときは、旅の目的や暮らしの希望に合わせて物差しを使い分けるのが実用的です。にぎわいや買い物の便を最優先するなら札幌、地域らしさや落ち着きを求めるなら旭川や函館、帯広といった拠点都市が向いています。人口という一つの数字だけで序列を決めるのではなく、その街が何で栄えてきたのかという背景まで含めて眺めると、自分に合った街が見つかりやすくなります。北海道の都市は、規模も個性も驚くほど多彩です。
より深い背景は、外部の一次情報として北海道庁の住民基本台帳人口・世帯数、札幌市の人口統計、総務省統計局もあわせて確認できます。

